誰も文字など書いてはいない

私たちは、書くということにしばしば無意識である。しかしその背後には、人間の「書く」という営みの壮大な歴史が横たわっている。著者、石川九楊氏が「書く」という行為を見直すことで文化の根底を問い、東アジアにおける「書」のもつ重大な意味を解き明かす。





はじめに
1 書は、誰にでもわかるもの?
書は、わかりにくいのか/「書を見る」ためには、どうすればよいか/
指でなぞれば、書はわかる/書は、おもしろい
2 言葉と人間
ほんとうに言葉を書いているのか?/言葉こそ人間の証/「はなす」と「かく」/
文字の発生/東アジアにおける文字の発生/「話す」と「書く」/
秦の始皇帝の文字統一/「書き言葉」と「漢字」
3 「書く」ことの誕生
「書きつける」から「書く」へ/「筆触」を「書く」ということ/
なぜ、右上がりになるのか/王羲之の登場/「書く」と「刻る」
4 「筆蝕」としての書
楷書の成立/「筆蝕」とは、何を意味するのか/三折法というリズム/
連続を可能にした三折法のリズム/顔真卿の過剰な筆蝕/黄庭堅の複雑なリズム法
5 「表現」としての書
明代の多彩な筆蝕/とめどないリズム/西欧列強に対する書
6 日本の書
日本の言葉と、日本の書/日本の近代、書の近代/「書」の現代を考える
あとがき
1 書は、誰にでもわかるもの?
書は、わかりにくいのか/「書を見る」ためには、どうすればよいか/
指でなぞれば、書はわかる/書は、おもしろい
2 言葉と人間
ほんとうに言葉を書いているのか?/言葉こそ人間の証/「はなす」と「かく」/
文字の発生/東アジアにおける文字の発生/「話す」と「書く」/
秦の始皇帝の文字統一/「書き言葉」と「漢字」
3 「書く」ことの誕生
「書きつける」から「書く」へ/「筆触」を「書く」ということ/
なぜ、右上がりになるのか/王羲之の登場/「書く」と「刻る」
4 「筆蝕」としての書
楷書の成立/「筆蝕」とは、何を意味するのか/三折法というリズム/
連続を可能にした三折法のリズム/顔真卿の過剰な筆蝕/黄庭堅の複雑なリズム法
5 「表現」としての書
明代の多彩な筆蝕/とめどないリズム/西欧列強に対する書
6 日本の書
日本の言葉と、日本の書/日本の近代、書の近代/「書」の現代を考える
あとがき
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