ほっとする論語70

ほっとする論語70
著者 杉谷みどり
石飛博光
ジャンル 書道書籍 > 単行本 > その他
出版年月日 2007/12/05
ISBN 9784544051315
判型・ページ数 B6変・160ページ
定価 1,320円
(本体1,200円+税10%)
在庫 在庫あり

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ジュニアからシニアまで、書で目を楽しませ、読み進む内に心も晴れる「ほっとする」シリーズの第五弾。古典の知恵をやさしく説いて、オジサンたちの手から『論語』を解放した画期的な入門書の入門書。





  はじめに

一、爽快に生きるには
  故きを温めて新しきを知る        原点をたどって発想する
  天を怨みず、人を尤めず         運命を怨んだり人のせいにしない
  女は画れり               やってもみないで諦めない
  未だ之を思わざるなり、夫何の遠きことか之有らん
                      行きたいけど行けない、その心は?
  我仁を欲すれば、斯に仁至る       望んだ瞬間、人は変われる
  巧言令色、鮮なし仁           綺麗事ばかりでは、真心が失せる
  朋遠方自り来たる有り、亦楽しからずや  友が訪ねて来てくれる嬉しさは格別
  温・良・恭・倹・譲以て之を得たり    五つの徳で認められる
  敬に居て簡を行なう           人に優しく、自分に厳しく
  未だ生を知らずんば、焉んぞ死を知らんや 生きることも分かっていないのに
  唯仁者のみ能く人を好み、能く人を悪む  「良い事は良い、悪い事は悪い」と言える人
  顔色を正して斯に信に近づく       自分の顔に責任を
  徳は孤ならず、必ず鄰あり        徳ある人には必ず理解者が
  己を脩めて以て人を安んず        自分の修行が済んだら、次はそれを他人のために
  文質彬彬                中身と外見、両方が備わってこそ
  君子は器ならず             応用の出来る人に
  十有五にして学に志す          実りある人生

二、知ることは愉しい
  憤せざれば啓せず            先ずヤル気から
  一を聞いて以て二を知る         十までは分からなくとも
  信じて古を好む             先人の教えに学ぶ
  学びて時に之を習う、亦説ばしからずや  学んだものが身に付く喜び
  吾は老農に如かず            餅屋は餅屋
  学べば則ち固ならず           知識があなたを柔軟にする
  下問を恥じず              負うた子にも教えを請う
  学びて思わざれば則ち罔し        知識は思索あってこそ
  詩を学ばざれば、以て言うこと無し    教養の値打ち
  多しと雖も亦奚を以て為さん       生かしてこそ知識
  習わざるを伝うるか           分かっていない事を伝えない

三、そうだったのか、世の中
  可も無く不可も無し           極端に走らず
  過ちては則ち改むるに憚ること勿れ    間違えたら直ちに訂正
  釣して綱せず              一度にたくさんの魚を獲ろうとはしない
  君子は本を務む、本立ちて道生ず     何事も根本から
  過ちを観て斯に仁を知る         過ちにも良い悪いがある
  人の己を知らざるを患えず、人を知らざるを患う
                      認めてもらえない、そういうあなたは?
  迅雷風烈には必ず変ず          自然への畏敬を忘れずに
  君子は小知せしむ可からずして、大受せしむ可し
                      自分のサイズに見合った仕事
  異端を攻むるは斯れ害あるのみ      奇を衒うのは有害
  君子は学びて以て其の道を致す      学びから実践へ
  近き者説べば、遠き者来たらん      近くの人から喜ばす
  人の善を道うを楽しむ          好い話を伝えるのを楽しむ

四、人とつきあうコツ
  君子は人の美を成す           人を認める度量をもつ
  和して同ぜず              無闇な同調は有害
  辞は達するのみ             長々語ることはない
  和を貴しと為す             和が大切
  歳寒くして然る後に松栢の後れて彫むを知る
                      厳寒で松や柏の強さが分かる
  近く譬えを取る             自分の身になぞらえる
  詐を逆えず、不信を億らず        相手を疑ってかからず、向き合うこと
  周して比せず              偏らず広く人とつきあう
  巧言は徳を乱る             口が上手なのは真心を損なう
  浸潤の譖、膚受の愬、行なわれざる、明と謂う可きのみ
                      もっともらしさに惑わされない
  君は臣を使うに礼を以てす        目下にも丁寧に
  唯女子と小人とは養い難しと為す     女・子どもは扱いにくい?
  言を知らざれば、以て人を知ること無きなり
                      言葉を理解しなければ人を知ることは出来ない
  己の欲せざる所は人に施すこと勿れ    自分が嫌な事は、他人にもしない
  恭礼に近ければ、恥辱に遠ざかる     社交は節度をもって

五、幸せを呼ぶ習慣
  性は相近し、習いは相遠し        習慣が人をつくる
  難いかな、恒有ること          平常心は難しい
  過ぎたるは猶及ばざるがごとし      中庸が宜しいようで
  敢えて後れたるに非ざるなり、馬進まざればなり
                      手柄を自慢しない
  義を見て為さざるは勇無きなり      勇気とは?
  老いの将に至らんとするを知らず     老いることを忘れる生き方
  得るを見ては義を思う          儲け話は、ちょっと待て
  絵の事は素より後にす          絵を描くには素地を整えてから
  怒りを遷さず、過ちを弐びせず      先ずは冷静に
  賢を見ては斉しからんことを思う     憧れをみつけたら
  父母の年知らざる可からず        親の歳を覚えてる?
  貧しくして怨み無きは難し        お金がなくても愚痴らない
  工は其の事を善くせんと欲すれば、必ず先ず其の器を利くす
                      良い仕事は先ず道具を調えて
  朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり
                      死んでもいいと思う時
  既に富めり、又何をか加えん。曰く、之を教えん
                      豊かになった。次は何を?


  あとがき

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